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【読書】無駄をそぎ落とす!本当に大切なものを見つけるミニマリズム

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書籍「手ぶらで生きる。」の表紙の写真

久々に本棚から「手ぶらで生きる。」を手に取り、2度目の読了。

自分はミニマリスト志向だが、家族は真逆のマキシマリスト。
大量の衣服や家具を見ると、「こんなにたくさん必要なの?」「もっと減らしてシンプルにできないの?」と疑問が湧き、本当に大切なものは何かを改めて考えさせられる。

そこで今回は、少ない物で豊かに暮らす方法をまとめた本書から、強く印象に残った内容をシェアする。

目次

そもそもミニマリストとは?

多くの人が抱くミニマリストのイメージは、「物を持たない人」だと思う。半分は正しくて、半分は間違っている。
ミニマリストの語源になっているのは「ミニマル」——「最小限の」という意味を持つ言葉。

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.22

つまり、ミニマリズムの本質は、ある1点を目立たせるために他をそぎ落とす「強調」にある。

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.22

ミニマリズムの目的は、「物を減らすことで迷いをなくし、大切なものに集中する」こと。

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.159

ミニマリズムは、自分にとって価値のあるものを際立たせるために不要なものを省くプロセス。

これは、芸術分野のミニマル・アートと通じるものがある。ミニマル・アートでは、装飾を取り除き、シンプルな形と色で特定の要素を強調する手法が用いられる。

著者は、物だけでなく、お金・時間・人間関係・思考・行動など、あらゆる局面で無駄を省くことの重要性を強調している。選択肢が増えると決断が難しくなり、タスクが多すぎるとやりたいことに取り組めなくなる実感があるので、この考え方には共感する。

つまり、ミニマリストは、単に物を持たない人ではなく、自分にとって必要なものを見極め、最低限のものを持って豊かな生活を送る人のことを指す。

自分は、音楽を作るためにさまざまな音源やプラグインを購入したが、実際に使用しているのはその一部のみ。セールに惹かれて不要なものまで買ってしまったことを振り返り、後悔。

冒頭でミニマリスト志向と言ったが、データ上ではまるで部屋が散らかっているのと同じ状態だ。デジタルであっても、必要なものだけ選ぶ習慣を身につける必要があると痛感している。

無駄無駄無駄ァーーーッ!をそぎ落とす

シンプルな背景と植物の写真

無駄をそぎ落とすために、本書を参考にしながら個人的な無駄をリストアップしてみる。

04 テレビは持たない 受け身の娯楽を減らし、自発的な活動を増やす

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.40
  • 内容を深く考えずに、ただテレビ画面を見ていないか
  • テレビをつけながらダラダラとマルチタスクをしていないか
  • TikTokやYouTubeのショート動画を延々と見ていないか
  • 広告をスキップせず、最後まで見ていないか
  • 目的なくコメント欄を見たり、他人の反応を気にしたりしていないか
  • ニュースや芸能人のゴシップばかり追いかけていないか
  • 発信せずに、他人のSNSの投稿を眺めてばかりいないか
  • 楽しさではなく、義務感や習慣でゲームをしていないか
  • スマホゲームや課金ゲーム、ギャンブルにのめり込んでいないか

思考を必要としない娯楽からは本当の満足感を得られないだろう。

08 収納は持たない 部屋に備えつけられた収納だけで収める

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.56

物は、隠すと増える。多くの人にとって、「収納に入れる物=隠したい物」。隠すということは、物になにかしら問題がある状態だといえる。

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.58
  • 家のどこに何を置いているかをすべて把握しているか
  • 二度と着ない服を捨てずに持っていないか
  • 充電器などのケーブル類を整理しているか
  • 食品のストックを適切に管理しているか
  • ギフトや記念品を無理に保管していないか
  • 書類やメールを整理しているか
  • フリマ(アプリ)で売るからといって、不要なものをずっと保管していないか

定期的に物の使用頻度を見直していくと、そぎ落とせる無駄はまだまだ出てきそう。

一貫性から生まれる洗練

デスクとパソコンの写真

「同じ服ばかり着ていたら、自分の個性を発揮できないのではないか」と思われがちだが、実は逆だ。むしろ一貫性のあるおしゃれさんだと思われたりする。

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.72

毎日同じ制服を着る学生やスーツ姿のビジネスマンを見ても、オシャレじゃない、不潔だとは思わないだろう。身だしなみを整え、態度や表情などの振る舞いに気をつければ、どのような服装でも印象が良くなるはずだ。
大事なのは、何を着ているかよりも誰が着ているか、だと思う。

また、著者の「ブログで見る服装と同じだったから、読者に声をかけられた」という体験がとても面白い。服装、髪型、メイクなどで自分らしさを出したいときには一貫性を意識すると良い。自分のお気に入りを大切にしながら、ファッションセンスや審美眼を磨いていこう。

自分の場合は、デスク周りの色やデザインを統一すると、テンションが高まり作業効率が上がる(気がする)。

「自分はこれ!」というブレない一貫性を持つことが洗練につながる

必要なものには惜しみなく投資を

パラパラとめくれる本の写真

意外に思われるかもしれないが、僕は「物を増やす」ことを躊躇しない

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.91

僕が躊躇なく増やすのは「投資になるもの」

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.91

究極的には「必要=好き」だと、僕は考えている。それも「ちょっと好き」ではなく「大大大好き」と思えるレベルの「好き」を大事にすること。
中途半端な「ちょっと好き」レベルで物を選んでいたら、心が完全に満たされることはないし、物欲も一生おさまらない。

ミニマリストしぶ. 手ぶらで生きる。見栄と財布を捨てて、自由になる50の方法. サンクチュアリ出版, 2018, p.96

著者は、必要なものの例として、仕事で使うMacbookや普段使いのiPhoneを挙げている。

自分の場合は、音楽の機材かな。以前7万円で買ったマイクが、現在は10万円を超えていることに驚いた。

また、本もたくさん購入している。読書は時間を奪うもののように感じるかもしれない。しかし、成功者のエピソードから、思考法や戦略を学ぶことができたり、さまざまな分野の知識を得ることができたりと多くのメリットがある。
本は、他人の人生を濃縮したエッセンスなので、読書は時間を買う行為とも言える。さらに、読書で得た知識を自分の経験に生かすことができれば最強の自己投資になる。

ただ、安いから、セールで手に入れやすいからという理由で、物をまとめて買ってしまうのは危険。本当に必要かを常に問い、安物買いの銭失いにならないように注意しよう。

「物欲があるから生きていることを実感する」「ストレスが溜まったら衝動買いや爆買いをしてしまう」という人は、仕事とライフスタイルを見直すべきと思う。

今の時代は、サブスクで映画やアニメが見放題、音楽も聴き放題、必要なものはAmazonで手に入る。都会で高い生活費を払って暮らしている人は、趣味と住環境を天秤にかけて、どこに住むのが最適か、再検討しても良いかもしれない。

あと、何かを決断するときに迷っている時間ももったいない。「時給換算すると○○円だ!」と考えるとなおさらだ。もちろんじっくりと考えるべきこともあるが、将来、自分の利益になる選択こそが、最善の選択

ほとんどの場合、決断は早いに越したことはない。

編集後記

日記と色鉛筆の写真

自分は音楽を聴くことが好きだが、音楽を作ることの方がもっと好き。楽曲を聴くだけだと消費活動に終わってしまうが、楽曲を作ってみんなに聴いてもらうことで、有意義な生産活動につながる。

利益や名声の最大化を考えると苦しくなるが、自分が満足しながら成長していくことを考えると、これからも続けていけそうだ。足るを知る者は富む。

これは最大化満足化の考えなので、ぜひ本書で詳細を読んでほしい。

また、作曲をするときに部屋が片付いていない状態で作業を始めると、明らかに注意が散漫になる。何もない空間の方が、今やるべきことに向き合い、没頭することができる

物を捨てるだけでミニマリストになれるわけではない。そして、ミニマリストになることが最終目標でもない。不要な物をそぎ落とし、自分にとって本当に大切なものを見つけ、精神的に豊かな生活を送ることが本質だ。

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